家族に知られずに過払い金請求することは可能?
過払い金は、過去の借金、または現在進行形の借金に関して行うものなので、消費者金融など貸金業者に借金をした経験があることが前提になります。そのため、過払い金請求を行えば、家族に借金を知られてしまう可能性があると考え、ためらってしまう方も少なくないのでは。過払い金請求を家族に知られずに行うことは可能なのでしょうか?
過去の借金なら、やり方によっては可能
過払い金請求は、時効はあるものの、過去に遡って請求することができるため、結婚前の借金に関して請求を行いたいといった方も多いものです。過去の散財を現在の妻や夫に知られたくないといった方にとっては、借金について知られたくないという思いは、切実なものです。
過払い金の請求を家族に内緒で行うのは、事前に準備する必要があるものなどがありますが、可能といえます。過払い金請求を行う前にきちんと準備しておけば、知られてしまう可能性は断然低くなります。
現在返済中の借金は注意
過払い金請求は、過去の借金で支払いが終わっているものに対してだけではなく、現在も支払いを続けている借金に対しても行うことができます。
その場合に注意したいのは、過払い金で支払いが完済せずに、残ってしまう場合の過払い金請求は、任意整理の手続きになるということです。任意整理を行うと、新たな借金、クレジットカードを作ったり、ローンを組んだりすることが、5年程度は難しくなってしまうといったデメリットがあります。
それは自分の生活だけではなく、家族の生活にも影響を与える可能性が高いため、家族に隠しておくことが難しくなってしまうでしょう。
それでも、借金の支払いが厳しいといった方は、支払い中の借金の過払い金請求を行うことで、支払いが楽になるメリットもあります。メリットとデメリットを比較し、過払い金請求を行うことをきっかけに、家族に借金を打ち明ける良い機会にすることも考えてみてください。
自分で請求するとバレる?
過払い金請求は、債務整理のひとつである自己破産のように、財産等を処分するなどの必要がないため、家族に知られてしまう可能性は低いものです。しかし、やはりやり方によっては、知られてしまうことがあります。専門家に依頼せず、自分で過払い金請求を行った場合は、特にバレてしまう可能性は高くなってしまいます。
郵便物でバレる
知られてしまう可能性が高いのは、郵便物です。過払い金請求を行う際には、貸金業者に対して、今までの取引履歴を開示するよう求めることになります。その取引履歴が貸金業者から送られてくる際には、郵便物の封筒に貸金業者名が明記されています。自分で受け取ることができれば問題はありませんが、家族が封筒に記載されている会社名を見てしまい、知られてしまうことが考えられます。
さらに、請求内容や業者によっては、裁判となることもあり、その場合は裁判所から自宅に書類が送られてくることになります。また、判決が出た後でも控訴される可能性もあり、そういった書類が送付されてくる可能性もあります。
電話等の連絡でバレる
なんらかの連絡が必要な場合、連絡先を携帯電話にしておけば、問題なく過ごせますが、直接自宅の電話に連絡が行ってしまう可能性もゼロではありません。家族が電話に出てしまったとしても、本人以外の家族に過払い金についての話をされることは、あまりないといえますが、かかってきた相手先の名前から、家族に電話内容について不審に思われてしまうことはあるかもしれません。
また、携帯電話に連絡があったとしても、家族と過ごしている時間に電話がある可能性もあります。話している電話内容を家族に聞かれてしまうと、そこから知られてしまうこともあるかもしれません。
口座への振込でバレる
過払い金が返金される際、銀行口座に振込をされることが多いですが、その返金によって家族に知られてしまう可能性もあります。家族が使用することのない口座を指定したり、新たな口座をつくったりすることで防ぐことはできますが、事前にしっかりと準備をしておかなければ、バレてしまう危険があります。
専門家に依頼すればバレない理由
ご紹介したように過払い金請求は、自分で行うことで家族に知られてしまう可能性が高くなってしまいます。家族には知られたくないのでしたら、専門家に依頼すればバレてしまう可能性はグッと低くなります。その理由についてご紹介します。
連絡が本人にくることがなくなる
過払い金請求を専門家に依頼した場合、業者との連絡や裁判所からの連絡は、全てを司法書士や弁護士などの事務所を通して行うことになります。
電話連絡だけではなく郵便物に関しても、郵送先は専門家の事務所宛にすることが可能です。そのため、本人宛に電話がかかってきたり、郵便物が届けられたりすることがなくなるので、家族に知られることなく、過払金請求を行うことができるのです。
過払い金の返金口座も専門家の口座へ
過払い金が確定した際の支払い先も、本人の口座ではなく、専門家の事務所宛にすることが可能です。そのため、口座の振込から家族に知られてしまうこともなくなります。専門家の口座から支払いを受ける場合も、家族に知られたくない旨をきちんと説明しておけば、家族に知られない方法で返金を受けることが可能です。
依頼の際にしっかり伝えることが大切
過払い金請求を家族に知られたくないのであれば、やはり専門家に依頼することが1番だとご紹介しましたが、その依頼の際には専門家にもきちんと伝えておく必要があります。専門家に依頼をすれば、貸金業者とのやり取りに関しては、専門家が全て行ってくれますが、専門家の事務所とのやり取りを行う際には、直接郵便物を送ってきてしまう可能性があります。
封筒に「○○弁護士事務所」などの名前が記載されていれば、それをみた家族に怪しまれてしまいます。事前に、家族には知られずに手続きをしたいと伝えておけば、専門家はしっかりとした対策をとってくれますので、家族には知られない方法でやり取りをしてくれます。
過払い金について詳しい専門家に依頼をすれば、貸金業者それぞれの対応の違いなども、把握した上での対処法を教えてもらえます。やはり専門知識を持った専門家に依頼をすることは、メリットの方が大きいと言えます。
過払い金請求で家族に影響は?
過払い金請求を家族に知られないための方法をご紹介してきましたが、過払い金請求を行うことで、家族に影響を与えてしまうことはなにがあるのでしょうか?家族に知られないためにも、知っておきたいことがあります。
家族カードが使えなくなる可能性が
過払い金の請求先がクレジットカード会社だった場合、家族本人が名義のカードについては影響がありませんが、請求した人が家族カードの親カードの名義になっていた場合は、影響が出てしまうかもしれません。
過払い金を請求することでブラックリストにのることは原則ありませんが、請求した会社には「過払い金を請求した人」という記録が残ってしまいます。相手方にとって、過払い金を請求されるということは、決して都合の良いことではありませんので、契約中のカードなども、使用停止になってしまう可能性はあります。親カードが使用停止になってしまえば、家族カードも使えないことになります。
原則、過払い金請求でブラックリストにのることはないので、必ずそうなるというわけではありませんが、過払い金請求を行う際の注意事項として知っておきましょう。
家族が名義のローンは組める
過払い金請求で影響が出るのは、本人名義のものになりますので、家族の名前でローンを組むことには、なんら影響を与えることはありません。そのため、家族の名義でカードローンを組むことも可能です。
誰にも知られずに過払い金請求をするために
過払い金請求は、家族へ直接影響することは少ないため、知られずに請求することは可能です。しかし、裁判所や業者からの連絡により、知られてしまう心配はあります。
過払い金の請求を家族に知られずに行うのでしたら、やはり専門家に依頼をするのが確実です。知られるのが怖いために過払い金の請求をあきらめているのでしたら、大きな損をしているかもしれません。気になる過払い金がある方は、無料相談などで専門家に相談してみることからはじめてみてはいかがでしょうか。