まさかなぁと思って相談してみたら、まさかの過払い金120万円ありました。 全ての払いが終わっていた…
仕訳けもしっかりとやっておこう!過払い金と勘定科目について
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2018.07.05
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過払い金は勘定科目にも影響
過払い金返還を取り扱う事務所の場合、仕訳けを行うのは必須事項
個人事業主の方や法人で経理を行っている方にとっては懸案事項の一つである勘定科目。仕訳けに一手間かかる勘定科目ですが、実は過払い金も勘定科目に関わってくるのをご存知でしょうか?
「過払い金が発生した場合にどう仕訳けを行うのか」、これを知っているのと知らないのとでは大違いになってきますので、過払い金が発生した場合の勘定科目の仕訳けの方法を知っておきたいものです。
過払い金と勘定科目が結びつくのは、「依頼を受けて回収した過払い金を依頼者に返還する時」です。つまり、司法書士や弁護士の方にとって大きく影響する話になります。過払い金を取り戻すことをクライアントに依頼され、実際に貸金業者から過払い金を回収した場合、基本的には預かり金の口座に入れておきます。
その後、クライアントに預かっている過払い金を返還することになるのですが、この時に成功報酬を回収した過払い金から受け取ることがほとんどなので、その時の仕訳け方が懸案事項です。
手違いが過払い金の発生の引き金に
司法書士や弁護士の方以外の場合、「手違いで払いすぎてしまった『過払い金』の返還を求める」というケースなので根本的に事情が違います。
例を挙げると、
- 買掛金として4万円を支払ったのだが、実際は3万円だったので1万円を余分に支払ってしまった
- Aさんの給与は30万円だが手違いで40万円を振り込んだため、10万円分多く支払ってしまった
というものです。
以上のように、過払い金と勘定科目は大まかに2種類のケースで大きく結びつくようになっています。
過払い金が返還された時に勘定科目として仕訳ける方法
「依頼を受けて回収した過払い金を依頼者に返還する時」の場合
まず最初に説明するのは、「依頼を受けて回収した過払い金を依頼者に返還する時」です。
初めて仕訳けをする時は面倒に思われますが、実はとてもシンプルなので一度覚えておくとスムーズにできます。以下に仕訳けの流れを説明します。
- 戻ってきた過払い金を預かり金口座に入金し、「預かり金」として仕訳ける
↓
- 事前にクライアントと契約していた分の成功報酬を事務所の口座に振り替え、「成功報酬」として仕訳ける
↓
- クライアントに残りの過払い金を返還し、預かり金の返還処理を記録する
以上のように、時系列ごとに処理を行うことができるので、段階を踏むごとに仕訳けを行うと簡単に終わらせることが可能です。貸金業者との交渉が難航した場合裁判になる可能性もあり、その場合裁判費用等の立替を行うというケースもあります。
その場合であっても立て替えたら仕訳け、立替費用を回収した過払い金から受け取ったら仕訳け、といったように「お金が動くたびに仕訳けを行う」ことを心掛ければ、特に迷うことがなく処理ができるでしょう。
「手違いで払いすぎてしまったので過払い金の返還を求める」時の場合
このケースでは多く払った分のお金を仮払金として仕訳けすることができるため、会計的には特に面倒なことなく簡単に行うことができます。工程もとても簡単で、実際に掛かったお金を買掛金として仕訳けして、払いすぎたお金を仮払金として仕訳けしてしまうだけです。
その後の流れも、過払いされたお金を受け取ったタイミングでその分の仕訳けを行うだけで済むので、時系列ごとに整理することを意識すれば問題はないでしょう。
逆に多く受け取ってしまった側の場合は、仮受金として仕訳けをすることになります。こちらは、受け取るべきお金を売掛金、もらいすぎたお金を仮受金として仕訳けすれば大丈夫です。取引先の方と今後も取引を行う場合、その後の取引でもらいすぎた分を相殺する手続きもできるので、その点に関しても話し合うといいかもしれません。
勘定科目の仕訳けの際に役立つ会計ソフト
近年ではクラウドの会計ソフトが勢いを増している
勘定科目の仕訳けにも大きく役立ってくれる会計ソフト。知識がなくても簡単に帳簿を整理できるソフトは、法人の経理の方であっても個人事業主の方であっても心強い存在になってくれます。
これまで会計ソフトといえばPCにインストールする形のインストール型ばかりでしたが、近年ではネット上にソフトを展開するクラウド型の会計ソフトが主流です。クラウド型はインストール型と比較してどこでも使用できることが魅力です。
加えて、自動取り込みが得意で分かりやすく帳簿がつけやすいことも強みになっており、懸案事項になっていたセキュリティ面も運営会社が強化していることで、信頼感が増しています。もちろん、インストール型に関してもメリットは存在します。
PC内で完結することができるというのは、手元に常にデータを置いて起きた場合には役に立ちますし、いくらセキュリティが強固になっているからといって、オンラインから完全に隔離されている状態でも使えるインストール型はさらに安心して利用することができるでしょう。
クラウド型にはまだ実装されていない機能がある場合もあるので、安定性を追求するならインストール型を選ぶことが有力な選択肢といえます。
役立つ会計ソフトの紹介
ここからは、勘定科目の仕訳けや帳簿付けに役立つ会計ソフトを紹介していきます。
弥生会計 オンライン(法人向け)
セルフプラン 28,080円/ 年(税抜)※最大2ヶ月の無料体験がある
ベーシックプラン 32,400円/ 年(税抜)※最大2ヶ月の無料体験がある
MFクラウド会計(法人向け)
フリープラン 0円 /月※仕訳けできるのは50件まで
ライトプラン 1,980円 /月(税抜) 21,780円 /年(税抜)※年額プランは月額プランより1,980円分お得になる
ベーシックプラン 2,980円 /月(税抜) 32,780円 /年(税抜)※年額プランは月額プランより2,980円分お得になる
freee(個人向け)
スタンダードプラン 1,980円 / 月(税抜) 19,800 / 年(税抜)
プレミアムプラン 39,800円 / 年(税抜)
freee(法人向け)
ライトプラン 1,980円 / 月(税抜) 19,800 円 / 年(税抜)
ビジネスプラン 3,980円 / 月(税抜) 39,800 円 / 年(税抜)※部門別会計や電子帳簿保存が充実
フリーウェイ経理Lite(無料版)
無料で使用可能※操作サポートがない
フリーウェイ経理Lite(企業版)
3,000円 /月(税抜)※複数のデータを処理する場合、別途利用料が発生
会計ソフトはこの他にもたくさんありますが、基本的には自分の会社の状況や、個人としての仕事の規模に応じてソフトを選ぶことが最善となります。また、ほとんどのソフトが無料体験版を公開していますので、まずは体験版を利用して使用感を確かめてみることも重要です。
会計ソフトを販売している会社は、クラウド型の展開に加えてインストール型の販売を行っていることも多いので、まだどの形態のソフトを使用するかを決めかねている場合は、クラウド型とインストール型双方ともチェックしてみるといいでしょう。
勘定科目に関する相談は、税務署や法律事務所でも可能
ここまで過払い金に関連する勘定科目の仕訳けの方法や会計ソフトについて説明していきましたが、実際に仕訳けをしてみないと分からないことも多いのではと思われます。勘定科目に関する相談は税務署や法律事務所でも受け付けていますので、不安を感じた場合はまず相談してみるというのも選択肢です。
経理は法人でも個人でも面倒事の一つですが、しっかりと処理をしないと後で大きな問題に発展してしまう可能性があります。過払い金の仕訳けに関してもこれは同様なので、何度もこなして慣れるようにしましょう。
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